「藤堂先生っ!」
「どうしたスザク君、息を切らして」
「実はっ!お聞きしたいことがっ!あるのですっ、がっ!」
「落ち着いて話したまえ、逃げはしな「“よばい”、って何ですか!?」

「‥‥なに?」
「“よばい”」
「‥‥」
「藤堂先生?」
「‥‥」
「‥藤堂さん?」

「スザク君」
「はい!」
「仮にそれを聞いてどうする」
「友人に教えます!」
「君は今何歳だったか」
「9歳です!」
「スザク君」
「はい!」

「今日から稽古前に石階段の二千往復をしておくように」


教育的解消法
comment:きっと妹さんから入れ知恵された(幼少スザルル+藤)








「知っているか、枢木スザク。以前、黒の騎士団でおまえの暗殺が提案されたことがある」

「けれどそいつは頑として首を縦には振らなかった。だから私は言った『ギアスを使え』と」

「だがそれも拒んだ。呆れた私は揶揄したよ、『それは意地か?友情か?プライドか?』とな。そしたらなんて返事が来たと思う?」

「笑えるだろう、滑稽だ。すべてにおいて結果を優先してきた男が、実は何より過程を優先していた」

「そいつは見事に道化を演じ切ったよ」


だから次はおまえの番だ。
道化の亡骸抱いて嗤い続ける 壊れた人形役でも演じていろ。




余生と心の全てを以て
comment:ルルはみんなに愛されてるんです。(所々に歪みを確認)(スザルル+シー)








※「ナイトメア・オブ・ナナリー」のナナリーと同じギアス能力を持ってるナナリー設定
※このナナリー様は枢木さんが大層お嫌いであられます




「ゼロはスザクさんの為に生まれたんですよ」

「スザクさんはお兄様の大事な大事なお友達。だからお兄様は予てよりの計画を前倒しにしてまであの日、ゼロという仮面を被ることにしたんです」

「黒の騎士団も同じ。生徒会の皆さんを助ける為、お兄様はまだ完全ではなかった組織を無理に押して救助に向かった」

「私はナナリーですよ。スザクさんのお友達のルルーシュお兄様の妹です。一年も一緒に過ごしたのに忘れちゃったんですか?」

「マオさんとは違います、心はわかりません。他のタイミングでスザクさんが『君は一体誰だ』ってお聞きになるの視ましたから、だから私が先にお答えしただけです。ええ、視えちゃったんです」

「だから知ってます。スザクさんは嘘つきなんですよね。お父様、殺しちゃったのに。‥‥あ、安心してください、お兄様は何も喋ってません。これも私に視えただけ」

「でも大丈夫です、知ってます。スザクさんがお父様を殺してしまったのも全部、お兄様と私の為なんですよね。戦争が始まったらブリタニアの人質は無意味。日本の内外に決意を示す為にも見せしめは必要だった。丁度いいですよね、皇子と皇女なら。そして私とお兄様を救うには、お父様を殺すしかない。その二つのシナリオ、どちらも間違ってません。そしてスザクさんはお兄様を助けてくださいました」

「スザクさんはシンジュクでも毒ガと銃殺命令、そのどちらからもお兄様を助けてくださいました。お兄様を『助けたい』『力になりたい』とよく仰って下さいましたし、実際に行動もしてくださいました。けれどご存知ですか?」


「結局、お兄様を『守る』とは、ただの一度も言ってくださらなかった」
―――ユフィお姉様には言った癖に。


「嘘つきです。スザクさんは嘘つき。スザクさんのお父様のことも、ブリタニアを変える、と掲げる意志も正義も、みんなみんな嘘ばかり。自分に都合のいいことばかり並べていつも捨て身で死にたがり。そのくせ、いざ軍から「死ね」と言われたら足踏みしましたよね、意気地なし」

「でも良かったですね。スザクさんはとても嘘吐きですけど、お兄様を『守る』とは一度も言ってません。ですから、針は飲まなくて大丈夫ですよ」

「正しい道で正しく改革、なんて無理ですよ。だってお兄様と私は皇族ですもの、それも元皇族。将来、何か職を持つにしても国家に繋がるものは全て無理です。警察に入って変えてゆく?出来る訳無いじゃないですか、国から隠れて生活する私たちが‥普段警察に頼ることすら出来ない私たちが、どうやって」

「お兄様はスザクさんを私の騎士にしたかったみたいです。いずれ自分は傍にいられなくなるから、と。そして私がスザクさんの生きる目的になればいい、とも考えてたみたいですけど‥仮にそうなって私のことはスザクさんが守ってくださるとしても、それなら一人ブリタニアと戦うお兄様のことは一体誰が守ってくださるのでしょうね」

「でも大丈夫です、お兄様にも立派な騎士がいらっしゃいました。スザクさんと同じように命をかけて、けれどちゃんと『守って』くれる騎士が」

「精々スザクさんはユフィお姉様をお守りしていてください。忠誠を誓い、契約を結んだ『騎士』なんですから。ああそうそう、ユフィ姉様、皇帝になる決意をされたみたいです。ナンバーズを蔑視する制度を変えたいんですって。コーネリア姉様もそろそろ崩御されますし」


良かったですね、本当に変えれるかもしれないですよ、ブリタニア。




私の世界に光は無かった
comment:ナナリーの世界にはスザクはいないと思う。(スザルル+ナナ)




(07.2.28)