「意外だったなぁ」
「何がですか?」
「君、初めてじゃないんだ?」
「軍隊ですよ、ここ」
「純粋そうな顔してやるねぇ」
「アリガトウゴザイマス」

シャワーを浴びてさっぱりとした身体は軍服ではなく制服を纏っていく。
どうしようか、もう授業は終わっている時間だ。でも生徒会ならきっと人がいるかもしれない。
そうだ、友達に会いに行こう。
扉の取っ手に手を掛ける。

「いってらっしゃい、スザク君」
「‥いってきます」

情事の痕も胸の痛みも全部綺麗に制服の下に隠して、上司の私室の扉に締めた。


制服
comment:片想いしてる両想い、ということで




(07.04.08)