「決まったそうだな、ランスロットの騎士が」
「まだ試作段階の機体なんで、通称はデヴァイサーなんですけど」
「それでもナイトメアフレーム。騎士と名乗るべきだ」
「私情挟んでますね、思いっきり」
「どうだか、な?」


「で、そのデヴァイサーなんですが」
「ああ」
「物っ凄く変わってるけど、馬鹿が付くくらいにいい子でねー」
「‥‥」
「戦闘中に人助け、ってどう思います?」
「ロイド、要点をまとめろ」
「第二皇女殿下の部隊の子」
「コーネリアか。あの妹がよく許したな」
「いやー、実はこれからお願いに行くところ」
「頑張れ、精々」
「あと第三皇子殺害事件の元容疑者なんだけど」
「つまり、」


「イレヴン」


「問題ない」
「わぁお即答。いいんですか?」
「どっちの意味だ」
「うーん、両方?」
「分かって言っているだろう?」
「どうでしょ?」
「一つは、犯人ではないのだから問題ない」
「もういっこは?」


「才能の前には出生など関係ない」


「‥‥思いっきり私情入ってますねぇ」
「問題あるか?」
「いーえ、全く!あなたのその私情のお陰で、僕らの特派が出来たわけですし」
「ロイド」
「はぁい?」


「意地でも獲得してこい」


「獲得は簡単でしょうけど、実戦で使ってもらえるかが難点」
「追い出される程度だろう。私直属の部隊だ、潰されはしない」
「追い出されたら実戦なんか無理じゃないですか」
「お願いすればいいだろう」
「29の男のお願いなんて、聞いて貰えます?」
「技量次第だな」
「わぁお、無責任ー」
「時間じゃないのか」
「まるで僕が逃げてるみたいな会話の完結」
「予算に色をつけてやろう」
「いってきまぁーす」






決戦前夜



第二皇子が特派の後ろ盾な理由が、マリアンヌ妃の意志を継いだからだったらいいなと思って。(エル様はいい人)
しかしマリアンヌさんの生涯とスザクがだぶって見えて泣きそうです。


2007.2.16  わたぐも